マーケットの魔術師エド・スィコータに学ぶ司法書士倫理
先日、司法書士倫理に関する研修を受けてきました。
職務の公正さや、利益相反などの点で、受託すべきか否かの判断が難しい具体的な事例について、10人くらいのグループに分かれて議論する、という内容でした。
各グループは、若手からベテランまで幅広い構成になるよう振り分けられていましたが、私の所属したグループでは、若手とベテランとで意見が分かれることが多かったですね。
おおよその傾向で申しますと、
若手の司法書士は、積極的に受託すべきだという姿勢、
ベテランの司法書士は、受託は消極的であるべきだという姿勢、
でした。
この議論をしているとき、「マーケットの魔術師(ジャック・D. シュワッガー著)」にあるトレーダー、エド・スィコータの次の言葉が思い出されました。
「歳をとったトレーダーはいる。大胆なトレーダーもいる。しかし、歳をとって大胆なトレーダーは非常に少ないものだ。」(エド・スィコータ)
この言葉は、「大胆なトレーダーでは、ベテランになるまで生き残れない」という趣旨であったと思いますが、司法書士の姿勢にも通ずるものがあると感じました。ベテランの司法書士の先生方のご意見に大いに納得した次第です。
ところで、この議論の後のコマに行われた解説DVD視聴の時間にご一緒した、知り合いでベテランの司法書士W先生は、DVDの再生が始まったまさにその瞬間から、隣りに座ってるのが恥ずかしいレベルの寝息で爆睡していました。
W先生は、ベテランなのに大胆な司法書士なのでした・・・
gad
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